白雲楼 〜地下1階編〜

Hakuunrou Hotel - Hotel B1F -


万里荘地下1階&紫雲台地下1階

万里荘地下1階は、娯楽天国であった。 万里荘地下1階の旧『ゲームコーナー』 かつては、スロットマシンやグリッパーゲームなど、当時の最新鋭機器が揃っていた。
晩年は、部屋いっぱいの大きさである『カーレースゲーム場』になっていたようだ。 元のゲームコーナーがカーレース場に変わったので、こちらのホールがゲームコーナーに変わった。 ゲーム機は残っていないが、ホテルのこういう空間はゲームコーナーに転用されやすい。
今は、赤絨毯に見事なまでに緑色の苔が生えていて、クリスマスカラーになっている。 紫雲台地下1階のA階段。このゲームコーナー周辺の光景は、検見川送信所に似ている。 『GENTLEMEN LAVATORY』。男子便所だが、アメリカに接収されていただけあって、英語表記が生きている。
日本照明学会最優秀賞を受賞した大浴場『仙人風呂』(殿方用) 1300年来の霊泉を湛えた浴室の湯の香りがしてきそうだった。 泉質は含石膏弱食塩泉(Na,Ca塩化物硫酸塩泉)で弱塩基性ある。
いつでも使えそうなくらい綺麗な状態で残っている。廃墟であることが信じられない。 白雲楼には、趣向を凝らした家族風呂がいくつかある。 『数寄屋風呂』『夕立風呂』『香水湯』『美容健康風呂』である。
いずれも、宿泊客のみが利用可能で、グループごとに予約する。 どの風呂も1回1000円で利用できたようだ。 しかし、晩年は『美容健康風呂』と『香水湯』は閉鎖されていた。
大浴場『仙人風呂』(婦人用)。殿方に比べると異常に小さい。 男尊女卑の時代に作られたのだろうが、今の時代にそぐわない。 婦人用の仙人風呂は、見事なまでに鏡がなくなっていた。
万里荘地下1階と紫雲台地下1階を結ぶ廊下は、天井や壁の壁紙が剥がれ落ちて、無残な姿を曝け出していた。 婦人用の風呂の前には、必ずこのような小さいフロントがある。見張り用だ。 かつては風呂場の脱衣所にあったマッサージチェア。
白雲楼名物の一つ『夕立風呂』の入口。ここの仕掛けが面白い。 夕立風呂の入口のドアは、紫色のフィルムが貼ってあって、とても違和感を感じる。 かつてはここは、人工雨を凌ぐ為の傘が2つ飾ってあったが、今はもうない。
蛇口をひねると頭上から湯が降り注ぎ、雷鳴が轟くのだ。 雷の形を象ったランプは、時々、稲光を放った。 TVのクイズ番組でも取り上げられた夕立風呂は、白雲楼の名物として脚光を浴びていた。
紫雲台地下1階にある『数寄屋風呂』の入口。 風呂なのに、浴室に畳が敷いてある。この畳は特殊な防水加工を施している。 浴槽が以上に小さいので、独り用かと思うが、2〜3人用。1回1000円で借りれる。
畳敷きにテーブル、座布団があるのが、数寄屋風呂の特徴だ。 数寄屋風呂の隣の休憩室のような小部屋。 この辺りの廊下の壁紙は、哀しいほどに禿げ落ち、廃墟であることを強く主張している。
この廊下の右側の壁の裏に、もう一つの隠し通路がある。 紫雲台地下1階の旧『女中溜』。この部屋には、社訓がかかげてあった。 社訓『心からの挨拶、心からの気配り、心からのふれあい、心からの親切、心からの愛情、心からの感謝』。
ここは、晩年は、『警備員室』として利用されていたのか、警備システムの大元があった。 P階段の真下にある仮眠室。階段の下では五月蝿くて眠れないのでは? 昔のエアシューターのようなものがある。ラブホなどでお金を払うときに使う機械だ。
紫雲台地下1階の配膳室。女中溜の並びにある。 ここにも白雲楼の動脈が伸びていた。 これが、秘密の隠し通路。ベルトコンベアに平行している。
紫雲閣の玄関ロビー上がる為のP階段。この真下が警備員室だ。 紫雲台地下1階の客室前の廊下。 同じ廊下を反対側から撮影。この辺りの廊下は、床が悪いのか、足音が気になる。
紫雲台地下1階の『明星』の間。明星はミョウジョウと読みます。 白雲閣同様、部屋によって壁の色が異なる。 客が自分の部屋を間違えない様にする配慮だろう。
紫雲台地下1階の『富貴』の間。富貴はフキと読みます。 紫雲台の部屋の間取りは、下の階に行くほど狭くなってゆく。 紫雲台地下1階の『幾世』の間。幾世はイクヨと読みます。
万里荘と長風閣は国指定文化財になっている。 しかし、ここ紫雲台と白雲閣は指定されていない。 紫雲台地下1階の『銀鈴』の間。銀鈴はギンレイと読みます。
白雲楼の名物料理は、やはり『加賀懐石料理』だろう。 紫雲台地下1階の『東雲』の間。東雲はシノノメと読みます。 紫雲台の各部屋は、1番奥の部屋が広めの間取りになっている。
この辺りの床は、抜けそうなくらいブヨブヨしていた。 東雲の間の脇にあった倉庫。予備の布団などが格納されている。 紫雲台のトイレ。やはりトイレの看板は古い自体で英語のフリガナもついている。
斜面に建っている為、地下とは言えど、光は充分に入ってくる。        

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