『鬼血骸村』の真相 


伝説の村『鬼血骸村』

その村の中心をなしているのが『筑波総合研究所』である。

この『筑波総合研究所』の周囲には、

不思議なモニュメントが建ち並ぶ。

そして、それらのモニュメントには、

実に不思議な言葉が書かれているのである。


『NNXの法則』、『八大龍神王』、『真偶魔』、

『大法要』、『閻魔経』、『七千命死亡』、

『盗元狂鬼苦祭』、『単術の森』、『視模須魔』、

『南北朝の謎』、『天然記念物・神の果実』、

『大噴火』、『北海道』、『台風十号』、

『小貝川決壊』、『三原山噴火』、『死十万いんど』、

『殺』、『死』、『火災』、『答罪』、『北畠神社』、

『婆華祭』、『明鈴灯』、『国宝』、『神話』、

『古事記』、『神話408年』、『古事記枯れる木』、

『仁王経界』、『N型法則』、『死面二魔』・・・

全て挙げればキリがない。

当て字で書かれたものが案外目立っているという感じだ。

これらの言葉が意味するものが何なのか・・・。


私は、これらの落書きを見たときに、

最初は何かの予言なのではないかと思った。

あの『ノストラダムスの大予言』を思い浮かべずにはいられなかった。

しかし、実際に書かれているこれらの事件は、

既に起こった事件ばかりであり、恐らく、

過去に起こった事件を何らかの法則で実証しそうと試みたのではないか?

それが、落書きに何度も登場する『NNXの法則』なのではないか?

と解釈して見ることにした。

これらの言葉を落書きのように書きつづけている主が、

『筑波総合研究所』の主、『運隆撞覇(ウンリュウドウハ)』氏である。


1980年代、『筑波総合研究所』の周辺には、

もっとたくさんのモニュメントや落書きがあった。

古畳に謎の文字が描かれ、それが林立していた光景は、

まさに『鬼血骸村』の名に相応しいほどのおぞましい光景であったのだが、

サリン事件の際に、この『筑波総合研究所』が疑われたようで、

行政によってほとんど撤去されてしまった。

それでも、『運隆撞覇』氏は、電柱や地面に落書きを書きつづけ、

最近まで残っていたのだが、再度、落書きは消され、

今はほとんど残っていない。

もっとも、灰色のペンキで消された上に、

更に落書きをしているところを見ると、『運隆撞覇』氏は健在のようである。


当時のモニュメントには、地図のようなものが描いてあるものがあり、

宝の在り処か何かを示しているのかと思い、

道路地図で調べたところ、『鬼血骸村』の場所が描かれていることがわかった。

モニュメントに描かれた地図は、

龍の口の中に『鬼血骸村』があるように描かれており、

その龍こそが、『八大龍神王』らしいのだ。

この『八大龍神王』が、『鬼血骸村』のある『視模須魔』に食らいついているのだ。

『視模須魔』というのは当て字であり、

実在する市町村名をもじっている。


では、なぜ、龍が『視模須魔』を食うのか・・・。

龍神様の怒りで思い浮かべる伝説といえば、

白子町に伝わる『44焼死伝説』である。

これについては、詳しくは、

地図から消された海岸』を参照して欲しい。

簡単に言えば、44歳の中年男女4人が、

同じ海岸(浜宿海岸)で相次いで焼死したという怪事件である。

当時の近所の住人の話では、

海岸にあった木製の古い龍神様の鳥居を撤去しようとしたら、

龍神様に祟られて事件が起こったのだと伝えられている。


『視模須魔』の場合は、どうだろうか?

ある伝承によると、今から666年以上前、

この『視模須魔』の辺りには、『鳥羽淡海』という湖があったという。

この『鳥羽淡海』というのは、

『万葉集』にも登場するので、意外と知られていたらしい。

現在、『視模須魔』に流れている『小貝川』

(昔は蚕飼川という名前であり、

この辺りで養蚕業が盛んであったことから名付けられた)は、

昔の『鬼怒川』が蛇行していた頃の名残りであり、

『鬼血骸村』の辺りで『鳥羽淡海』に沿うそうにして流れていたという。

『鳥羽淡海』は、後の干拓により、水田へと姿を変えたのだという。


仏教の教えでは、湖などの水辺には、

龍が棲み、これが守護神になるといわれている。

よく、湖などの近くで水神様や龍神様が奉られているのは、

仏教の教えからのようである。

湖から流れ落ちる水の流れ、即ち『滝』の姿は、

龍の姿に良く似ており、滝という文字がサンズイに竜と書くのも頷ける。

また、中禅寺湖にある『九頭竜の滝』のように、

滝の名前に龍の名が入っているケースも少なくない。

更に、ファイナルファンタジーの世界では『リバイアサン』という幻獣が登場するが、

これも『水の神』という設定である。

RPGの世界(とりわけ、FFシリーズや女神転生など)では、

神々の名がしばしば登場するが、作成者らは、

神話などに出てくる神々のことを良く調べて、

ゲームのキャラクターの一部として登場させている。

もっとも、神話の世界では『リバイアサン』と『ベヒーモス』は

同じものであるという説もあるので、

必ずしも全てが忠実に再現されているというわけではないが。


話が逸れてしまったが、

そうだとすれば、『鳥羽淡海』が無くなった今、

その湖を守っていた龍神様はどこへ行ってしまったのだろうか?

恐らく、昇天したのであろう。

自分の棲みかを奪われた龍神様の怒り・・・

それは、天空より舞い降りるのである。

それが、天災として、『鳥羽淡海』のあった場所を襲うとしたら・・・。

『視模須魔』に食らいつく『八大龍神王』が、

まさにそれなのではないのだろうか・・・。


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