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私が、産業遺跡(廃墟)、戦争遺跡好きになった経緯です。

 

| 廃屋探検 | 戦争遺跡 | 心霊調査 | 心霊現象 | 廃墟の魅力とは? | 転機 |

| 調査の醍醐味 | 記録を残す | おわりに |


廃墟好きになったきっかけ

  私が、廃墟探検をするようになったのは、幼少の頃であり、隣の家が廃屋だったので、自分のおもちゃなどを持ち込んで、よくその廃屋を基地にして遊んでいました。

  小学生の頃、『地底探検』という本を何回も読み返していたことをよく覚えています。この頃から、地底世界に興味を抱くようになりました。
  家の近所に防空壕があり、その防空壕を基地にしてよく遊んだものです。宝物を隠したりしてね。
 廃屋探検をしていたときに、廃屋の中で綺麗な宝石をいくつも見つけてから、トレジャーハンターと化してしまいました(笑)。まぁ、小学生の頃ですから、その宝石がスゴイものだと思っていましたが、後になって、ブラジル天然石という、金魚鉢の底に 敷くような安物の石だということがわかりました。
 この頃から本格的に廃墟探検をするようになりました。
 中学生のころ、一緒に探検していた友達が、廃墟内で大怪我をして、救急車を呼ぶはめになったこともありましたが、それでも懲りずに廃墟探検をしていました。
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戦争遺跡を調査し始めたきっかけ

  大学時代、廃トンネルの調査をしていた時に、偶然、大きな防空壕に出会いました。以前、新聞で、巨大な地下工場が発見されたという記事が出たことがあり、たまたま興味があったので、その新聞の切抜きをずっと持っていたのですが、その時見つけた大きな防空壕こそが巨大地下工場の入口であることがわかりました。

  早速、懐中電灯片手に、その地下壕の中に入ってみると、デカイデカイ。地下壕が蜘蛛の巣状に張り巡らされ、放射線状にアミダクジのように広がっていることがわかりました。総延長は数kmになるでしょう。
  この廃地下工場について色々と調べているうちに、日本各地に地下工場や地下要塞が点在していることがわかり、もともと地底世界に興味があった私は、戦争遺跡の世界に足を踏み入れるようになったのです。
  戦争遺跡のことを知れば知るほど、この遺跡たちを残さなければいけないと思うようになりました。いくつもの文献を買いあさり、現地に行って写真を撮り、内部の簡易測量をして、内部地図を作成し、実地調査した地下壕についての歴史的背景や、どのような目的で掘られ、実際にはそのように使われ、その地下壕の掘削には、どのような人達が関わっていたのかということを次々に調べ上げて行ったのです。
 現地での実地調査、文献調査以外に、聞き込み調査や、実際に掘削工事に携わった人達・実際に工場で働いていた人達へのアポイントや取材なども色々やってきました。戦争遺跡に関わっている人の多くが、既に高齢であり、その方々が健全でおられるうちに調査をしなくてはならないと思い、短期間に全国を駆け巡った経緯があります。
  現在、『東日本戦跡調査団』では、写真しかUPしていませんが、実際には、膨大なデータを所有しています。おそらく、本を書けば、何冊も出版できるでしょう。
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心霊調査をし始めたきっかけ

  戦争遺跡の調査をしている際に、よく不思議な体験をしました。いるはずのない人を見たり、トンネルの壁の向こう側から声がしたり、不思議な光球が動いていたり・・・。

  小さい頃、幽霊と友達になってみたいと思っていた時期はありましたが、どちらかというと、私は霊の存在を信じない方でした。しかし、現実に周囲には不思議な現象が起こっており、科学的に説明できないものが多かったのです。
  そして、ある時、私は気付きました。見えていないのではなく、見えていることに気付いていなかったことに。それもそのはず、私には、普通の人のように見えるのですから(中には光りの球のように見えるものもあります)。足がないとか、透けているとか、そんなんじゃないんです。普通の人と同じように見えるんです。ただ、雰囲気(オーラのようなもの)の違いがあるので、生きている人とは区別できているといった感じでしょうか。ちなみに、そのオーラのようなものは、目に見えるわけではなく、肌に感じるか脳に感じるといった感覚です。
  まぁ、私の場合、霊感は多少あっても、霊能者ではないので、霊が何を訴えかけているのかまではわかりませんが、自分の能力に気付いてからというもの、心霊スポットに興味を抱くようになりました。そして、数多くの廃墟が心霊スポットと称されていることを知りました。
  今まで、探検してきた廃墟の中にも心霊スポットがいくつもあることを知りました。その頃から、私は心霊フリークと化しました。その当時に蓄積したデータをもとに立ち上げたサイトが『黒魔の館』 (一部コンテンツを残して閉鎖しました)です。
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廃墟内の心霊現象と思われるものについて

 それまで、廃墟探検は昼間に行っていましたが、心霊調査と兼ねて、夜に廃墟探検をするようになりました。そして、廃墟内で撮影された心霊写真の多くが、本物の心霊写真でないことを実体験で知るようになりました。

 心霊現象については、話すと長くなるので、こちらのページでカテゴリー別に紹介しています。廃墟内における心霊現象に興味のある方は、ご覧下さい。
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廃墟の魅力とは?

 『廃墟』の魅力とは、どんなものなのでしょう?廃墟の写真を見せても、何も感じないで「こんなののどこが面白いの?」という反応をする人と、「これすごいねぇ」とすぐに良い反応をする人がいます。この違いはなんなのでしょうか?

 私は、廃墟を『産業遺跡』と位置付けています。廃墟歴は今年で26年目になりますが、最初は探検目的で廃墟遊びをする子供でした。廃墟の写真を撮りはじめてから、廃墟の持っている色々な側面が面白くなってきたのです。見た目の面白さ(ハードの面)では、廃鉱山系や廃工場系が面白いですね。壮大なコンクリートや鉄筋が朽ちている姿は圧巻です。もともと、鉱石好きだったので、鉱山に落ちている鉱石を調べたり、洞窟好きなので、坑道に入ったりするのも面白いです(ただ、鉱山によっては危険なガスが発生している坑道もあるので、この辺りは専門知識が必要です)。工場街は、空気が悪いので小さい頃から大嫌いでしたが、廃墟の工場は大好きです。
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とある廃校との出会い

  しかし、そんな私にも、転機が訪れました。それは、とある廃校との出会いです。

  その廃校は、人里離れた山奥にポツンとある分校だったのですが、雪の積もった校舎の教室の中を覗いて見たとき、閉校式のままの姿で時が止まっているのがわかりました。黒板に書かれたままの閉校式の題目が、この分校が大切にされていることを教えてくれました。ここを巣立った卒業生達が、いつ戻ってきても、きっとこのままなのだろうなぁと思いました。廊下に掲示された、かつての在校生達の作品などを見ていると、児童達がここに通っていた当時の光景が浮かんでくるようでした。校舎の中に入ることはできませんでしたが、無理矢理、中に入ろうとも思いませんでした。自分の心の中で動いた感情が、自分の理性を最大限にしてくれたのです。「ここは、このままそっとしておこう、俺達が入っていい場所じゃないからね」そう言って、仲間とその場を後にしました。まさに、そこは聖域でした。
 廃墟には、こういったソフト面での魅力があります。廃校の場合、その学校に通っていた生徒達や教職員達の想い出がいっぱい詰まっているので、荒さないで欲しいと切実に願っております。廃校などで生徒達の作品などを見ると、わけもなく「いいなぁ」と感動してしまいます。
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産業遺跡調査の醍醐味

  今まで調査してきた旅館やホテルの廃墟に多く見られるのは、バブルの時期に新館を増築して、その経費を回収できる前にバブルが弾けて、資金繰りがどうにもならなくて閉館に追いやられた物件です。増改築を繰り返すと潰れるという典型ですね。こういう旅館やホテルは、経営者が夜逃げしてしまっているケースが多いので、ホテルの備品などがソックリそのまま残っています。経営者が正式に手放したのではなく、行方不明になっているので、取り壊すこともできずに廃墟のまま残っているのです。もっとも、取り壊しの費用もバカにならないので、経営者の所存がハッキリしていても放置されている物件も少なくありません。

  こうして残されているホテルや旅館の廃墟には、パンフレットなどが落ちていることがあります。パンフレットなどを見ると、どのような施設があって、どのような料理がいくらくらいで出されていて・・・なんて、ホテルや旅館側のサービス内容がわかって面白いです。壁にかかったカレンダーは、廃墟になった年月を教えてくれます。 とある廃ホテルの厨房のホワイトボードには、かつての従業員の方々の書置きが残されていました。ホテルが倒産することになり、一人、また一人と辞めていくわけですが、その際に、残った従業員の方に『○○くん、あと○日だけど、最後まで頑張ってね』とか『短い間でしたが、未熟者の私を受け入れてくれた皆さん、ありがとう』みたいな書き込みが残っており、心が温かくなるのを感じました。その場に落ちているものや置いてあるものから、現役の頃の様子を推測していくのが、産業遺跡調査の醍醐味です。
 こうした廃墟は単なる「放棄された建物」ではありません。その中には、色々な情報が詰まっており、それらの情報を集積し、統合することによって、産業遺跡に生まれ変わるのです。
  廃鉱山や廃工場の現場を見ると、色々な工程が見られ、『かつてはこんな風に精製されていたんだ』ということが見えてきて大変興味深いものです。産業遺跡の醍醐味は、そういった歴史を間近に垣間見ることができる所じゃないでしょうか。
 廃墟は「死んだ建物」ではありません。人が寄りつかなくなった後も、時間をかけて熟成していきます。風雨・積雪などによる自然崩壊、動植物などによる侵食は、廃墟をより美しいものに仕上げて行きます。廃墟に絡む蔦などは、廃墟芸術の代名詞とも言えるでしょう。熟成した廃墟は、上手く撮影すると、素晴らしい芸術作品に生まれ変わるのです。

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記録の残すことの意味

 産業遺跡の調査は、記録を残すことに意味があります。物件によっては、内部配置図を作成したりもしています。芸術性よりも、どんな施設がどのように存在していたかが重要なポイントなので、写真を撮る角度やフレーミングにもこだわりを持っています。ですから、『廃墟の館』では、主に遺跡としての廃墟を紹介してきました。しかし、廃墟のハード面での美しさも表現して見たいと思い、『Legend of Ruins 〜廃墟伝説〜』では、アートとしての廃墟写真も紹介して行こうと思っています。

  産業遺跡は、次々と取り壊され、そこで働いていた人や通っていた人の思いは、取り壊しと共に心の中だけに残されるといった状況に陥りつつあります。日々の忙しさに、過去の思い出ですら薄れつつあるのが正直なところでしょう。
  廃校などは、卒業生達の聖域であり、そういった所に立ち入るのは気が引けます。それでも、取り壊される前に記録を残す為に、失礼のないように立ち入らせてもらうこともあります。『Legend of Ruins 〜廃墟伝説〜』では、そういった過去の思い出を懐かしんでいただこうという趣旨も込めて、産業遺跡の写真を記録として残し、WEB上で公開しています。
  実際に、廃校や廃工場に通っていた人、廃寮や廃村に住んでいた人などから『懐かしめました』『とてもいい時間を過ごさせていただきました』『久しぶりに訪問しようと思います』などといったメールをいただくことが良くあります。
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おわりに

 なお、このサイトを見て、産業遺跡(廃墟)に行って見たいと思った初心者の方は、必ずCaution 」 の所を読んでください。廃墟探索の際の注意点、マナー、装備などについて書いてあります廃墟探索を楽しむのも結構ですが、『廃墟から学ぶ』ということを是非、実践していただきたいと思います。
  また、サイトで使用している写真の無断転載、無断使用は一切お断りしています。無断使用等が発覚した場合は、料金請求等するこ とがあります。
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